ぼそんの東欧見聞録〜リトアニアに住んでみました〜

大学院で量子論の研究をしていましたが、訳あって1年間リトアニアで働くことになりました。4月から5月末までは英国に滞在し、その後リトアニアへ。   リトアニアも含め欧州の情報を徒然なるままに記します。

LEAN VISITS IN EUROPEと日本の品質改ざん問題について

今月中旬、EU-JAPAN centreが主催したLEAN VISITS IN EUROPEに参加させていただいた。今回はそのことについて触れたいと思う。 LEAN VISITS IN EUROPEというのは、毎年数回行われているもので、欧州の製造業幹部を対象に、ヨーロッパに在籍する企業の工場を…

リトアニアのレーザー産業について

10月下旬、ご縁あって複数のレーザー企業やレーザー研究所に訪問し、R&Dの様子まで見させていただく機会があった。今回はそのことに触れつつ、リトアニアにおけるレーザー産業*1を見ていきたいと思う。 今回訪問したのは、Light Conversion、Laser Research …

物理学における近似とメディア・藝術について

ある事象が発生する。例えば、竜巻が発生する、炭酸の泡が弾ける。その事象をモデル化し、より知覚しやすい形へとする。しかし現象を完璧に記述することが難しく、何かしらの近似を行い、理論を創るのが物理である。近似という行為により、現象の情報がなに…

レーザー学会と聞いて参加したら

先月リトアニアで開催されたレーザーの学会に参加してきた。「学会」という言葉を聞いての参加だったが、予想外の連続だった。そのため今回はその様子を伝えたいと思う。 8月25日、26日に開催されたLazariai Mokslas Technologijos*1というレーザー技術…

リトアニア文化論Ⅱ〜思想や慣習からみたリトアニア〜

第二弾の今回は、思想と慣習という側面からリトアニアを見ていく。Vilnius大学のInga Hilbig教授と話す機会があったので、そこでの話も盛り込んでいきたいと思う。日本と類似した特徴が見て取れたのでそのことも踏まえたい。*1。 どんなものにも例外があるよ…

リトアニア文化論Ⅰ 〜言語的側面からみたリトアニア〜

リトアニア文化論シリーズということで計3回にわたり、リトアニアの文化を深堀していきたいと思う。第一弾となる今回は、言語という側面からリトアニアを探求していこう。Vilnius大学の社会言語学者Meilutė Ramonienė教授と話す機会があったので、そこでの話…

ソ連はいかにして、リトアニアで共産主義体制を築いたのか ~Gruto Parkasから~

共産主義を象徴するレーニン像は、もうほかの国では滅多にお目にかかれない。しかし、ここリトアニアでは、ソ連時代に存在した共産主義を象徴するレーニン像*1やモニュメント、新聞、橋といったものすべてが形を残し集めている場所がある。リトアニアの南部…

リトアニアのCulture Nightから視る「活古創新」〜藝術の一夜〜

2017年6月16日(金)、リトアニアが首都ヴィリニュスでは、Kultūros Naktis(Culture Night)と呼ばれる行事が行われた。18時から深夜2時まで行われたこの行事に、この日は良しとばかりに子供も夜ふかし。老若男女問わず街中に繰り出していた。 そもそもこの…

インタビュー:英国で働く日本人に見る、働き方とワークライフバランスについて

先日、イギリスの語学学校ETCでマーケティング担当として働く日本人、積田真奈美氏にお会いした。英国という土地に身を置く立場として、日本と英国の働き方の違いについて伺った*1 日本とイギリスの働きやすさの違いは何か――。 ――まずはじめに、どうして英国…

Bournemouthにおけるホストファミリー制度と地方創生

朝鳥の囀りで目が覚める。私は現在、英国はBournemouthにいる。この地区は英国の南部に位置し、美しく海に面するためリゾート地としても知られている。イースターの現在、多くの観光客で賑わっている。 しかしこの地区を支えているのは観光業だけではない。…

前説:

ブログを始める前に簡単に経緯を説明しよう。大学院で理論物理(超伝導)を専攻していたある時、Vulcanus in Europeというプログラムが目に入った。詳細はリンクを見ていただければわかるが、簡単に言うと一年間欧州企業でインターンシップができる金がもらえ…